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活用事例

紫外線強度の測定に38cm(40cm)距離が使用される理由

非破壊検査用ブラックライトの製品仕様の紫外線強度の欄には、「38cm距離(40cm距離)での紫外線強度」と注記がされていますが、この38cm(40cm)にはどのような意味はあるのでしょうか?
このページでは、非破壊検査用ブラックライトの紫外線強度の測定に、38cm(40cm)が使用されている理由を説明します。

38cm距離での紫外線強度

紫外線強度の測定に38cm(40cm)距離が使用される理由

磁粉探傷試験と浸透探傷試験は、アメリカで発明・実用化され、その後日本に導入されました。38cmは、アメリカの「15インチ」に由来します。15インチをセンチメートルに変換すると38cmになることから、日本では38cmが使用されるようになりました。(※38cmが中途半端な数字のため、繰り上げた40cmを使用しているメーカーもあります。)
それでは、なぜ「15インチ(38cm)」が使用されるのでしょうか?

38cm距離での紫外線強度

それは、ブラックライトを手持ちで検査を行う場合、多くの人にとって検査対象とブラックライトの距離を40cm程度離すことが、作業性が良くストレスなく検査を行うことができるからです。例えば、片手に検査対象物を、もう一つの手にブラックライトを持ち観察する場合に、それぞれの距離を1m離すと、腕を大きく開く必要があり、作業性が悪くほとんどの人は集中して検査を続けることができません。一方で近づけすぎるとブラックライトの照射範囲が狭くなり、観察に時間がかかります。40cm前後の距離が、多くの人にとって効率的に検査を行うことができる適切な距離なのです。
ブラックライトの仕様の紫外線強度も、実際の検査で使用されることが多い「15インチ(38cm)」前後の距離で強さで表示するほうがユーザーにとって分かり易いため、「15インチ(38cm)」で表示されるようになりました。

この38cm(40cm)という距離は、他のブラックライトと紫外線強度を比較するための基準距離としても用いられています。
もしこの基準がなければ、複数のブラックライトの紫外線強度を比較する事が難しくなります。例えば、A社で販売しているブラックライトは50cm距離から5,000μW/cm²、B社のブラックライトは80cmの距離から7,000μW/cm²では、紫外線強度測定の距離が異なるため単純に比較する事ができません。「逆2乗の法則」を元に、自分である特定の距離における紫外線強度を計算して、比較しなければいけません。
このようなことを防ぐために、38cm(40cm)という距離を基準に紫外線強度を測定・表示しています。

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