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活用事例

紫外線強度と距離の関係

光の明るさは、その光源から離れるにつれて弱くなることを、私たちは日常生活を通じて知っています。例えば、デスクライトの机を照らす明るさは、デスクライトを机に近づけると明るくなり、遠ざけると暗くなることを、誰もが経験を通じて知っています。

紫外線の強さも光と同様に、光源(ブラックライト)を離すと紫外線強度は低下し、光源を近づけると強くなります。
それでは、紫外線の強さと距離は、具体的にどのような関係になっているのでしょうか? 距離が倍になると、紫外線の強度は半分になるのでしょうか?
このページでは、紫外線強度と距離の関係について説明します。

紫外線強度と距離の関係

光源からの距離が倍になると紫外線強度は半分の強さになり、距離が半分になると紫外線強度は2倍強くなる。単純にこのように考える方もいるかもしれませんが、紫外線強度と距離は「逆2乗の法則」の関係にあります。
逆2乗の法則とは、物理量の大きさがその発生源からの距離の2乗に反比例するという法則です。

以下は、1m距離の紫外線強度が5,000μW/cm²というブラックライトを用いて、紫外線強度と光源からの距離をイラストで示したものです。

蛍光磁粉探傷試験や蛍光浸透探傷試験では、試験面の紫外線強度が1,000μW/cm²以上必要なことが規格(JIS Z 2323:2017)で規定されています。
ブラックライトを試験面から離すことで、より広い面積を照射する事ができるため作業性は向上しますが、紫外線強度は低下します。紫外線強度と距離は「逆2乗の法則」の関係にあるため、僅かな距離の違いでも紫外線強度は相対的に大きく変化します。作業性を優先するあまり、距離を離すことで紫外線強度が1,000μW/cm²未満にならないように注意が必要です。